- 概要 -
付近と附近の意味は全く一緒であるが、漢字は昔の当用漢字表へ先に付が登録されていたため、付近という表記が多いということである。
- 詳しい解説 -
付近と附近はどちらもその辺の〜、近くの〜などの意味があり、どちらも同じ意味で用いられる。ではなぜ、漢字の表記方法が異なっているかというと、それは1964年から採用されている、当用漢字表という現在の辞典のような、漢字に関する決まりができたことからきている。
もともとは、”付”という漢字は、相手に渡す、あげるという意味で使用されていて、”附”という漢字は、つける、という意味で使用されていた。このようにもとは大きな違いがあったが、この当用漢字表というものに登録されたのは、”付”という漢字のみであった。そのため、現在でも”付”という漢字のみが先だって目立っているという現状である。しかし、”附”という漢字も後にこの当用漢字表に登録され、また、日本国憲法内でも使用されていることから、まれに附近などと表記されていることがある。